自動車に掛ける任意保険は、もしもの時の備えとして、車の所有者が掛けるもので、その支払い原資は、私たち利用者の保険料で賄われているものだ。
今回のビッグモーターによる修理費用不正請求による詐取は、自動車の任意保険利用者すべてに対して損害を与えたと言っても過言ではない極めて悪質な事案なのだ。
しかし、ビッグモーターの経営陣は、全く反省することなく、たかが社長の報酬1年分の返納だけで済まそうとしているが、そんなもの何の謝罪でも反省でもないことは、日本国民すべてが感じているところだろう。
ビッグモーターの現社長は、兼重宏行という人物だが、事件発覚後も公に姿を見せず、加害者としての反省など微塵も見せていない。
それどころか、報道各社を批判するような文面を社内向けとはいえ、全社員に向けて発信しているのを見ても、自身が犯した罪の認識が全くないように見える。
確かに、直接的な文言で不正を指示した証拠は、出てきていないが、高圧的、封建的な企業慣習が今回の不正の裏付けであることは、誰の眼にも明らかで、そこに対して真摯に向き合い、大改革を断行しなければ、ビックモーターという企業は、日本国内から消え失せるしかないだろう。
少なくとも、不正に得た利益に関しては、損保に返納すべきだし、余計に支払われた保険料に関して、加入者に対する保険料の水増しなど、被害が及んでいないか徹底的に調査して、仮に不利益が有ったとしたら、今後の保険料を減額するなどの措置が必要になってくるだろう。
当然損保会社での調査といってもそれなりの人員が必要になってくるだろうし、その人件費に関しても、ビッグモーターに対して支払いを求めるべきだと思う。
そのうえで、すべての損保加入者の保険等級を本来の等級に戻し、適正な保険運用がなされるよう努めなくてはならないだろう。
ビッグモーター側は、社内処分だけで事を終わらせようとしているようだが、所管の国土交通省も徹底的に調査し、不正の手口及び被害の全容を明らかにし、公表すべきだと思う。
もちろん、反社会的な保険金詐取事案の内容を鑑みて、業務停止、もしくは企業解散に近いような厳しい処分が求められると思います。
で、なければ、今後も同じような事案が行われる可能性が極めて高いと考えられ、新たな被害者が発生する恐れがある。
仮に、ビッグモーターが解散したとしても、その残党が新たな会社を起ち上げて、同じような手口で不正を繰り返すことが考えれる。
多くの詐欺事件がそうだったように、一度楽して儲ける味を覚えた輩は、同じような手口を繰り返すものだし、中には、不正が発覚しそうになったら、会社を畳んで、新たな会社を起ち上げるを繰り返して、詐欺被害者を生み出し続けることになるというのが、多くの事例だと俺は思っている。
今回のビッグモーターの事案でも、現場で頑張っていた整備士や一店長クラスの人は、甘い汁どころか、煮え湯を飲まされ続けてきた方だから、同じような不正に手を染めるという事は、考えにくいと思うが、それでも中には、
「これまで搾取されてきた」
という被害者意識を持っているものが居ないとも限らないので、一部不正をする側に回る人間も出てこないとも言い切れない。
しかし、今回の事例をふまえて、損保会社側も不正防止に努めるだろうし、ユーザー側も修理内容を細かくチェックするようになるのではないかと思う。
俺は、仕事用、プライベート用どちらの車も、長年の友人の整備工場に委ねているし、交換部品等に関しても、リサイクル品で十分だというものに関しては、友人から提案してくれるので、全幅の信頼をおいて、修理や車検を任せている。
それでも修理内容説明は事細かく聞き、明細も細部まで確認するようにしているので、割安に点検・整備を行ってもらっているし、故障で動かない時も、積車で車両を引取りに来てくれるなど、本当に助かっています。
最後は、やはり信頼のおける人間関係に勝るものは無いという事なのでしょう。
ビッグモーターに関しては、車業界から退場してもらうのが妥当な判断だと俺は、思いますが、
みなさんの判断はいかがなものでしょうか?